リファラル採用の潜在効力を活用!社員からの紹介を引き出す要件とは

Two friends talking at home

社員やOBからの紹介によって採用を進めるリファラル採用は、

日本でもよく聞かれるようになりました。

採用難の昨今、潜在する優秀な人材も掘り出せる期待値の高い手法です。

今回は、このリファラル採用の現状と紹介促進のための方法を考えます。

 

リファラル採用の現状

 

リファラル採用を行う企業は増えており、

採用難の環境下にある採用担当者の関心度も高まっています。

ここで、リクルートキャリアのアンケート調査で、

興味深い数値が出ていたのでご紹介します。

 

友人や知人から紹介されて採用選考を受けた人の割合は

54.8%(650名対象)と半数を超えています。

紹介で応募した人のうち、7割以上の人が、

もともとは企業に関心を持っていたわけではないと回答しています。

つまり、リファラル採用は潜在層にアプローチできる手法と考えられます。

 

しかしながら、枠を広げて6,500名以上のビジネスパーソンに、

直近3年間に自社にこないかと誘いを受けたことがあるかを聞いてみると、

YES回答は21%に留まっていました。

リファラル活動には消極的な傾向があるということです。

 

もし、社員に有効な働きかけができれば、潜在層をさらに掘り起こし、

採用に繋がる可能性も高まるのではないでしょうか。

 

自社の社員からの積極的な紹介があれば助かることは間違いないのですが、

なかなか進まないという声も多いようです。

 

参考:リクルートキャリア

リファラル採⽤で声をかけられた⼈の実態調査

URL:https://www.recruitcareer.co.jp/news/20190304.pdf

 

リファラル採用の多様な進め方

 

リファラル採用の制度を持つ企業は多く、

各社、事業形態や従業員の特徴に合わせて独自の進め方とルールで進められています。

「紹介してください」だけでは、紹介は生み出せません。

紹介への報酬制度を設けても、報酬を得ることに対する

「罪悪感」から紹介を躊躇してしまうこともあるようです。

 

リファラル採用で成果を出している企業を見ると、

採用や組織に対する社員の当事者意識を引き出して、

人事の採用活動にうまく巻き込んでいるところが散見されます。

 

たとえば、メルカリは、企業理念やプロ意識をメッセージ化した紹介制度を導入。

より良い、より強い組織づくりに対し、

社員の責任感や関心を高めるリファラル採用を実現しています。

 

エウレカでは、紹介数と採用数の目標を社員全員と共有。

単なる人材確保ではなく、採用に全社員が関わることの意義・目的をしっかり伝え、

リファラル採用を成功させています。

ビジネスイメージ

映像で説明を簡素化して紹介促進

 

リファラル採用にはデメリットもあり、条件や仕事内容など伝えるべき部分が

伝わらないままの紹介となりがちです。

この点をクリアしようと、紹介してくれる社員に詳細説明を求めれば、

紹介自体が面倒なものになります。

 

面倒になれば、社員の積極的な協力が得にくくなり、

リファラル採用が成り立たない可能性が出てくるのです。

 

できるだけ、紹介プロセスを簡素化することが紹介を促すポイントになってきます。

そのまま使える求人要項や、伝えるべきことをカバーする資料や映像を用意しておくことで、

誘うときの説明負担も下がるのではないでしょうか。

 

社員が知り合いに自社で働くことを勧める機会は、

いつどこに転がっているかわからないものです。

仕事とは関係なく一緒に遊びに出かけたときや、

たまたまばったり居合わせたときということもあり得ます。

 

紹介のプロセスが煩雑では紹介の機会を逃してしまいやすいです。

SNSやクラウドシステムなどを使って、話題に上がったときに

すぐに紹介活動に移れるのが理想でしょう。

 

また、紹介後の入社までを紹介してくれる社員に任せてしまうと

「こんなに大変なら紹介しなければよかった」となりがちです。

 

自発的なやり取りはあるとしても、

採用時の基本的な部分は人事が引き継いで対応できるようにしておくのが適切でしょう。

プロセスが簡素であれば安心して紹介ができるのです。